オリジナルグッズ・名入れグッズの主な印刷方法と入稿方法をご紹介

イベントや販促活動で欠かせないノベルティグッズ。
今や数多くの企業やお店、イベント出店者がオリジナルグッズを作成しています。
オリジナルグッズを作成する際に多いのが、企業のロゴや、キャラクターなどをアイテムに印刷する方法です。
ただ、印刷すると言っても印刷方法の種類は様々です。名入れ印刷するアイテムによって異なったり、表現したい方法によって印刷方法を変更する等々。

ここではそれぞれの印刷方法の特徴や、アイテムに適した印刷の種類についてご紹介していきます。
また、オリジナルグッズを依頼する際には、印刷データの入稿という作業が必要になります。
一般的に製作会社にて採用されているデータ入稿方法についても合わせてご紹介します。

目次

  1. シルク印刷(シルクスクリーン印刷)
  2. 回転シルク印刷
  3. パッド印刷
  4. インクジェット印刷・UVインクジェット印刷
  5. 熱転写印刷
  6. DTF印刷
  7. 昇華転写印刷
  8. 箔押し・素押し
  9. データ入稿とは
  10. まとめ

1.シルク印刷(シルクスクリーン印刷)

シルク印刷とは、スクリーンと呼ばれる版板にインクを乗せて印刷する方法です。
スクリーンには小さな穴が空いていてその穴をインクが通り印刷されてます。
インクは1色毎に調合するため、金色や銀色、特色等にも対応しています。 色のレパートリーや再現性が高く、耐久性にも優れている為、長く美しさを保つことができるのが特徴です。

1色毎に版を作成する必要がある為、グラデーションなどの表現は難しく、デザインが単色のものに向いています。
多色の場合は、1色毎に印刷を行い、乾いたら別の色用の版を重ねて印刷していきます。
「印刷⇒乾燥⇒印刷⇒乾燥」と色数分、繰り返し印刷を行います。手間とコストが掛かる為、多色の場合は高額になりやすい傾向があります。
1度に印刷するロットが大きくなると1枚あたりの単価が安くなるので、大ロット印刷に向いています。

あらゆる素材に印刷は可能ですが、ある程度の平面ではないと印刷が難しく、凹凸があるものは対応出来ない場合があります。
また、細かい線や文字などの表現はインクが潰れる可能性もあり注意が必要です。

主に利用されるアイテム
Tシャツ、トートバッグ、ポーチ

2.回転シルク印刷

回転シルク印刷は、上記のシルク印刷と原理は同じで、スクリーンの版板を利用します。
スクリーンの下でボトルやタンブラーなど筒状のアイテムを回転させて印刷面に沿って転がすように印刷させる方法です。
円柱状のボトル等であれば、パッド印刷では難しい、360°ぐるっと1周する広範囲なデザインでも印刷が可能なのが特徴です。

主に利用されるアイテム
タンブラー、水筒、クリアボトル、マグカップ

3.パッド印刷

パッド印刷とは、シリコンパッドにインクを転写し、アイテムにスタンプのように押し付けて印刷する方法です。
主にボールペンなど小さなアイテムに使用されることが多く、細かなデザインなどの再現性に優れています。
シリコンパッドのサイズの関係上、大きな印刷面に対応することは出来ないので、ワンポイントの印刷などに利用されるのが一般的です。
また、シリコンパットを利用することで、平面だけではなく、お椀の内側に印刷するなど曲面やある程度の凹凸があるアイテムにも印刷が可能です。
素材を選ばず、様々なアイテムに利用されています。

シルク印刷同様に、1色毎にインクを調合するため、グラデーションなどは不可となります。
印刷の特性上、印刷のベタ面が多い場合は、インクが均一になりにくく、ムラができることがあるので注意が必要です。

主に利用されるアイテム
ボールペン、マグカップ、ゴルフボール、キーホルダー

4.インクジェット印刷・UVインクジェット印刷

インクジェットプリンターで直接製品に印刷する方法です。
家庭用プリンターと原理は同じで、CMYKのインクを吹き付けて印刷するので色数に制限がなく何色でも可能です。
グラデーションなども得意で、色数が多い写真などのデータをアイテムに印刷することもできます。
色数によって金額が変更するということがないので、フルカラーで印刷を行いたい場合に適しています。
ただし、CMYKの4色の掛け合わせで色を表現している為、「金、銀、特色」などは表現出来ません。
UVインクジェットはUV光を照射することで瞬時に硬化・定着するインクを使用し、インクジェットプリンターで直接印刷する方法です。
これにより、テキスタイル系のインクジェットプリントでは対応出来なかった、スマホケース等のプラ素材、アクリル素材、缶バッジなど硬質素材へのプリントが可能になりました。

インクジェット印刷ではシルク印刷の様に版板を作成する必要がなく、小ロットの場合はシルク印刷などよりも安く作成できることが多いのも特徴です。

主に利用されるアイテム
Tシャツ、トートバッグ、スマホケース、アクリルキーホルダー、アクリルスタンド、缶バッジ

5.熱転写印刷

熱転写印刷とは、印刷デザインを専用のシートに印刷して、そのシートを熱と圧力でアイテムに圧着する印刷方法です。
主に布製品に用いられ、綿以外にもポリエステルやナイロン製品、不織布など様々な素材や色の布製品へのフルカラー印刷に適しています。
ただし、金、銀、特色などは表現出来ません。 シートを張り付ける仕上がりになる為、張り付け感が出たり通気性が悪くなります。
シートにはカットラインが存在します。細かいデザインによってはデザインの外側にフチを付ける必要がありますので、注意が必要です。

主に利用されるアイテム
Tシャツ、ユニフォーム、トートバッグ

6.DTF印刷

DTF印刷の『DTF』とは、 Direct To Filmの略で、特殊なシートにインクジェット印刷(CMYK+白)をして、そのシートを熱と圧力でアイテムに圧着する印刷方法です。
上記の熱転写印刷では再現が難しかった、フチなしの細かなデザインの印刷が可能で、デザインのイメージを崩さずに仕上げることができます。
また、白インクでデザインに白引きを行っているので、フルカラーのデザインが鮮やかで発色が良いのも特徴です。
ただし、金、銀、特色などは表現出来ません。

主に利用されるアイテム
Tシャツ、ユニフォーム、トートバッグ

7.昇華転写印刷

昇華転写印刷とは、熱を加えて、生地にデザインを転写させる印刷方法です。
昇華インクを使用し専用の転写紙にデザインをプリントします。
転写紙とポリエステル生地を密着させ、熱で圧力をかけることでインクが気化し、ポリエステルの生地・素材にデザインを転写させます。
生地にインクを染み込ませるためプリント面にインクがのった質感もなく自然な仕上がりになります。
発色も良く、インクのひび割れを起こすこともほとんどなく、耐久性にも優れているが特徴です。
ただし、金、銀、特色などは表現出来ません。ポリエステル素材や、ポリエステルがコーティングされたものでしか印刷出来ませんので注意が必要です。

主に利用されるアイテム
Tシャツ、ユニフォーム、トートバッグ、タオル、マグカップ(ポリエステルコーティング)

8.箔押し・素押し

箔押しとは、熱と圧力で、金や銀などの色箔を転写させる印刷方法です。光沢があり高級感のある仕上がりになります。
素押しとは、箔押しと同じく熱と圧力で、色箔を使用せずにアイテムに凹みを付ける印刷方法です。素材の風合いを活かした印刷方法で、こちらも高級感のある仕上がりになります。
プレス機で加工する性質上、細かなデザインは線にかすれ・潰れなどが発生する場合あります。
箔押しの場合は箔に傷や剥がれが起きる場合がありますので、擦れなどが起きる利用頻度の高いアイテムへの印刷には注意が必要です。

主に利用されるアイテム
【箔押し】名刺、ギフトカード、封筒、カレンダー 【素押し】手帳、コインケース、名刺入れ

9.データ入稿とは

オリジナル、ノベルティグッズの製作をお店に依頼する際に欠かせないのが、データ入稿です。
データ入稿とは印刷するデザインのデータを依頼するお店に入稿する(データを渡す)ことです。 多くのお店では、完全データと呼ばれる、「デザインに修正がない状態のデータ」を入稿してもらうことが条件になっていることが多いです。
完全データでは、Illustratorで作成した、aiファイルや、Photoshopのpsd、epsファイルでの入稿が推奨されてることも多く、 更に、入稿データを作成する際に注意するポイントがいくつもあります。

例えば、Illustratorの場合、
・ドキュメントのカラーモードがCMYKになっているか。
・フォントがアウトライン化されているか。画像が埋め込みになっているか。
・埋め込みされた画像の解像度は印刷に耐えられる品質か。
等々注意点がいくつもあります。
依頼するお店によって異なるので、詳細はお店のガイドページをよくご確認ください。

初めてデータ入稿する際は、とてもハードルが高く感じてしまうのではないでしょうか。
「そもそもデザイン作成するのに、Illustratorなどの専用ツールを持っていないからデザイン自体を作るのが難しい。」などのお悩みもあるかと思います。
そんなお悩みを解消すべく、近年オリジナルグッズ・ノベルティを販売するお店では、「デザインシミュレーター」というツールの導入が増加傾向にあります。

デザインシミュレーターとは、専用のデザインツールが不要で、Web上でデザイン作成でき、アイテムに印刷した仕上がりのイメージを視覚的に表示できる、 シミュレーションシステムです。
つまり、作成したいグッズにデザインが載ったイメージをリアルタイムで表示してくれるサービスです。
基本的なデザインシミュレーターではテキストの入力、フォント・カラーの変更、写真・イラストのデータのアップロードができ、 自由にレイアウト変更することが可能です。
また、シミュレーターによっては、スタンプ機能やテンプレート機能などを利用できるシミュレーターもあり、 テンプレートのデザインから好きなデザイン選択して簡単にデザインが作成できるシミュレーターもあります。

このシミュレーターを利用すれば、誰でも簡単にデザインを作成することもでき、完全データの入稿の場合、注意しなくてはならない部分も必要なく、 その場で完成したグッズのイメージを捉えることができるので、安心してオリジナルグッズを製作することができます。
オリジナルグッズを作成する際のお店選びの選択肢として「デザインシミュレーター」を搭載しているかもポイントとしてチェックしてみてください。

当社、MogaDigiでは「デザインシミュレーター」の開発・導入のサービスを展開しております。
「デザインシミュレーター」って何?って気になった方。どんなことができるのか試したいと思った方。
デモページもご用意しておりますので、一度下記のページから触ってみてください。

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10.まとめ

オリジナルグッズ・ノベルティを製作する際に重要な、印刷方法の種類と、データの入稿方法についてご紹介してきました。
印刷方法によって得意な表現、素材などが異なりますので、オリジナルグッズを製作する際には、どんな印刷方法がいいかも頭に入れておきましょう。
お店によっては対応していない印刷方法もありますので、お店のサイトをよく確認してから依頼するようにしましょう。
また、「デザインデータを作れないからオリジナルグッズなんて作れない」なんて思わずに、デザインシミュレーターというものを利用すれば、簡単に作れるので、 搭載しているお店を選んでみてください。

MogaDigiでは、デザインシミュレーターをはじめとするCG、Web、システム技術を融合した次世代のWebプレゼンテーションツールの開発・導入を行っております。 気になった方はお気軽にお問い合わせください。